リヴォフの地下水道

旅行記や本のレビューや歴史など。知識ひけらかす雑談とか。ロシア・ウクライナの文化愛してる。星井美希トナカイ担当P。

欧州遠征録【7】ドレスデン市内を巡りました。

ドラマのレビューを除けば、前回の更新は6月だったから実に三ヶ月ぶり。。。

もうそんなに経ってしまったんだねえ。

ブログの存在をすっかり忘れるくらい、この三ヶ月いろいろなことがありまして、すっかり更新が滞ってしまっていた。

あんなに面接練習を十数回も繰り返した挙句、公務員試験もダメだったしなぁ。

まあ仕方ないでしょう。来年頑張るしか。それに三ヶ月しか勉強時間もなかったのに頑張った方だと思いますよ、うん。来年は必ず受かりたいものですな。

 

しかし面接、お前だけは許さん

筆記はいいんだよォ〜あんなの時間はかかるけど、まっすぐひたむきな努力でなんとかなるんだし。

でも面接というこの世で最も理不尽なアレ。俺のどこが悪いっていうんだ、ふざけやがって。一目見ただけで俺の良さなんか理解できるわけないのだ。

(↑こういうとこがお前はダメ)

残念ながら俺は笑顔を作ることが極めて苦手らしい。面接練習の時にも講師に「あなたって〜、顔が怖いし喋り方も〜であるべき、とか強い口調が多くて怖い〜(T . T)私なら落とします☺️」とか散々言われてクソッタレ〜〜😇😇😇正論吐いた程度で何ビビってんだくたばれ😇と思って、まあ、それでも真面目だから素直に聞いて必死に治す努力をしたのだが、人格なんか変えようと思ってすぐ変えられるもんでもない。どうしても表情が硬くなる。いや普段友達などと喋ってる時はすごく笑顔なんだが…

つまりこう面接官との距離感が嫌だ。わかりませんか?

机一個挟んだ程度の距離感なら問題なく笑顔も作れるんだが、5mくらい離れたあの空間が苦痛だ。相手も三人〜四人いる。これで表情固くなるなという方が無理だ。少なくとも俺には無理だ。別に、初対面の相手に笑顔作るのが無理というわけではない。普通に会話しろォ?じゃあもっと距離近づけろ、歩み寄る姿勢もないくせに。

大体なんでそんなにお前らは笑顔に飢えてんだマックにでも行ってろよボケ。

 うるせぇ〜〜〜本当の俺は非常に紳士的なんだよ(相手によるけど)まぁこう時々発言が暴力的ではあるせいかその印象が薄いなどと言われてしまうが。至って真面目な性格だし。こんなにも仕事を真面目にやる人間を落とすなんて面接官の見る目は本当にゴミだゴミ(酒飲んでこの愚痴を書き散らかしている)。

見た目明るそうという印象だけで、時間や約束すら守れんろくでもない人間は平気で取るくせに偉そうにしやがって。お前らなんか雰囲気だけの人間に騙されて身を滅ぼせばいい。とりあえず交通費だけ返せ。

人間の良さなんて、たかが30分じゃ相手には分かってもらえん。それを分かった上で挑んでいきましょうよ、もう。去年の就活も散々で今年もこれというあんまりひどい現実で滅多に怒らない俺も怒り狂ってしまったが、もうなんか怒るのにも疲れた。一ヶ月かけて一生懸命面接対策もしたし、受験先の取り組みや業務内容をめちゃくちゃ調べたし、それに関連づけて、やりたいことも明確に発言したつもり。ところが結局、面接官の「なんか第一印象が気に入らないなあ」で片付けられてしまう。日本の就活は狂っとる、長期インターンの機会を増やせ。

どんなに抗おうともこの世の理不尽には逆らえない。

ニコニコできない自分が悪いんだ。誰に対しても物腰柔らかくなりたいけど…。

俺もあと一年、気持ち悪いほど誰に対してもニコニコできるスキルと、会話が弾んで欲しい〜だとか甘えたこと抜かす中高年が満足してくれるような会話スキルを磨こうと思って頑張っていく所存です。

うう…頑張る…(結局頑張るんかい)

 

さて愚痴を吐いたところで…

ええと、今回は待ちに待ったドレスデン観光のお話と行きましょうか(それに、だいぶ間も空いてしまいましたね…)

2016年9月14日。

前日は素敵なホテルで素敵な夜を過ごしたばかりだが、そのお楽しみは昨晩も続いた。しかし普段からバタバタの連続で、せっかく綺麗で可愛いホテルに泊まったとしても一泊しかできなかったりとかしてたので、二泊もできるって良いことです。ホテルの部屋を楽しむのも旅の楽しみですよ、特にヨーロッパは。

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朝起きてまず最初にやらなきゃいけないのは美味い朝食を頂くこと。

これは当然。基本的人権である。

 

いや〜〜〜〜〜〜〜〜

レストランから眺める景色が圧巻過ぎました。

お分りいただけますか。

このテラス席からはドレスデン市街を一望することができます。

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紅茶。ドイツ紅茶といえばロンネフェルトが有名だけど、これはなんの銘柄なんだろ

ハムの選び放題な感じ。景色。全てが楽園と呼べる。

朝からこんなに食べてもいいのかなぁという気持ち。

いいんですよ、ドイツだから。肉とジャガイモは主食である。

今だけはドイツ人になったつもりを堪能しよう。

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遠くに目を凝らして市街地を眺めるのも良きですが、ちょっと柵越しに下を見るとお庭や芝生も手入れが行き届いていて、花が綺麗に咲いております。さすが城というだけのことがあるなあ。

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レストランへの出入り口もさすがの内装。非常に感服いたしました。

やはりこういうのはシャンデリアが決め手だね。

朝食後は軽い身支度を整えて市街地へと向かうことになります。ホテルからは昨晩と違ってとても明るいし歩いて旧市街に向かっちゃいましょう、ということに。

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明るくなったおかげでようやく自分たちの宿泊する城の全貌が明らかとなる。

えーと、ここのどっかの窓の部屋に今滞在しているわけですか。こんな形の城だったんだなあ〜〜〜〜。。。

すごい、と改めて。今回の旅で宿泊する予定のホテルはどれも同行者T氏に予約を丸投げしていたといったこともあり、どのホテルも事前の情報は予め一切知らされていなかったのですが、そのおかげで倍楽しむことができました。

 

城の正門を飛び出して道なりに進みます。

方角はこっちであってるのか?

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通りを市街地に向かって歩いていくと、次第に市内を流れる大きな川が見えてきますが、あれが有名なエルベ川

その川の対岸にはドレスデン旧市街の美しい風景が。

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ドーム型の建物は00年代初頭に再建された聖母教会という教会。詳しくは後ほど。

橋を渡って待ちに待った旧市街と行きたいところですが、それよりもまずはドレスデンの新市街に入る。

ところで、まずいい加減にホテルの浴槽で石鹸つけて洗いまくってた洗濯物を、さすがにちゃんとした方法で洗濯してみたいなあと感じていたので、街中にランドリーくらいあるでしょうと早速新市街の中を探してみることに。

ほら今俺たちの手元には洗濯物の詰まった手提げ袋がある。そのために今日はドレスデン新市街に来たというわけだ。洗濯機に洗濯させておいて、その間俺たちは観光するという新たな旅のスタイル。

 

街中をふらふらするうちに、我々はようやくそれと思しき建物を発見した。意外にあるもんです。

 

しかし、なんでしょうか…

洗濯機の使い方がいまいちわからなくて困惑気味。

そもそも洗剤ってのはどこで、どうやって購入する?

不思議なボタンがたくさんある。(写真なくてごめんよ)

 

そもそも洗濯機のどこに粉洗剤を投入すればいいのやら。

洗剤をどのくらい洗濯機にぶち込めばいいのか?

またはどのくらいの水量にすればいい?

はてまた洗濯機の時間設定をどの程度に設定すれば良いのやら…

 

考えれば考えるほど疑問は尽きない。全部説明書きドイツ語だからな。

日本の洗濯機だって初め使い方もろくに分からず、挙げ句の果てには洗剤のつもりで柔軟剤だけで洗ってしまい洗濯物が土のような匂いを放つようになったのは一人暮らし始めたて大学一年生の頃のとてもいい思い出ですが、

そんな話はわきに置いて、

とにかく海外製の洗濯機の使い方なんかわかるわけないじゃないかという感じですな。

洗剤を先に入れるべきだとか、10分経ったら入れるべきだ、とか我々二人はその解釈違いで、しまいにはやや口論っぽい感じにもなってきて…。

いやいやいかん。

せっかくの旅なのに同行者と揉めるなんてあってはならないこと。

洗濯機ごときで罵り合ってちゃお話になりませんわ、だってまだこの度はあと一週間弱残ってるんだ。

 

そのあとですがランドリーの近くにお菓子屋さん?パン屋さん?的なショップがあったので寄ってみることに。

旅行計画書にはエルベ川のほとりでパンを食う」と書かれている。昼食代を浮かすためかなんだったかは分からないが…計画書の通りに動くのなら今のうちにパンでも買っとこうかな、とも思ったんですよね。

結局買わなかったんだけど。

じゃあ何を買ったっていうのさ。

そうそう、ドイツといえばシュトレンが有名ですな。この店には美味しいシュトレンが売り出されるという事前情報を得ていた俺は、てっきりこの時期でもシュトレンが買えると思い込んでいたのだ。そして意気揚々と店の中に入る。

ところがどっこい、シュトレンは次期違いということで微塵も売ってる気配はありませんでした。ズコーーーーッ!

当たり前だ、今は9月、12月はまだまだ先である。

しかしせっかく入店したんだし…というわけで俺は店頭に売ってあるメレンゲ菓子を買っていくことにした。

そしてパンは買い忘れた。

 

お店を出たところで、なぜか我々は不思議なヒゲボーボーなおじさまに遭遇してしまう。どうしてこんなところにいるんでしょう…。

言っちゃ悪いが見た目は浮浪者そのもの。。。少し怖い。

 こっちに寄ってきました。まじかよ。

しかし今回の旅で我々には変な人間既にたくさん寄ってきていたのだから、この程度のことじゃ動じるはずもない。 

 

そして彼は英語でなんか言ってくる。

「お主、金を持ってないか?」

 

ものごいだ。

 

我々はドイツに来る前から、海外では知らないおじさんに1円足りともあげてはならないということを本などを読んで学んでいた。なぜなら1セントだけでもあげようとすると、相手は財布をひったくる可能性があるから

俺も少し悩んだ。しかし我々が善良な日本人であることに変わりはない。

相手はとても悪い人には見えないので。

コインケースを取り出して、結局一ユーロくらいあげちゃったんだけどさ。

でもおじさん、それっきり大人しくどこかに引き下がっちゃった。

あ、これで満足してくれたの…?

しかもそのおじさん、よくみると履いてる靴が片方ない。。。

 

ドレスデンはこれまで訪れた西ドイツ地域とは違って、1990年までは東ドイツの主要都市でした。

東ドイツの体制が崩壊して西ドイツに取り込まれると、西ドイツ政府は途方もない大荷物を抱えてしまうことになります。だって共産主義体制で何十年も生きてきた人たちは、お金に対する考え方も西側の資本主義経済とはまるで違っていましたから。

旧東ドイツだった地域の経済は現在少しずつ回復していますが、今でもなおその経済格差は爪痕として刻み込まれているんだとか。

もう30年が経とうとしているってのに。。。

それが、このような哀れな失業者を生み出しているのです。

日本の隣国である北朝鮮が韓国に取り込まれても(または韓国が北朝鮮に取り込まれても笑)統一国家が莫大な負債を抱えることになるのは目に見えて明らかである。経済破綻する可能性だってあるんですから、当分朝鮮半島の統一は難しいでしょうねぇ。

国家の統一ができても、その後の維持というのは一筋縄じゃいかんのです。

その後のことも含め、引き裂かれた国家の悲劇です。

街の郊外の少し寂れた風景にも何となくそれが現れているように感じる。

 

さて気を取り直して、今度は旧市街を目指すため我々は橋を渡ります。

向こうに見えるのが旧市街。雰囲気出てますね〜〜〜〜。

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大きな古びた立派な橋の途中には、なぜか我々日本人が見慣れた葛飾北斎の有名な絵画。なぜ。

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おらおら〜〜〜〜〜なげえ橋だなぁ。

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そして橋を渡り終え・・・

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どどーん

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でけえ

わぉう。でかいですね。

着きました、旧市街。

第二次世界大戦前の趣あるドイツの街並みが今も大切に残されています。戦前は指折りの大都市だったのだ。

ドレスデンの旧市街の建物は所々黒ずんでおりますが、これらは全て1945年2月にイギリス空軍による大空襲を受けた証でもあります。

我々日本人にとっても忘れがたい記憶である、民間人に対する凄まじい無差別空襲の痕跡は、こんな多い異国の地でも垣間見ることができる。

 

東京の下町(浅草周辺)を歩いてみると、昭和初期ごろからある古い石橋にも似たような黒ずんだシミがあったことを思い出した。

これは一説によると、川の両岸から命からがら逃れてきた人々が橋の上で行き場を失い、ぎゅうぎゅうに押し合っていた時にその背後から押し寄せてくる巨大な火炎の渦に巻き込まれた際に燃え上がった彼らの皮脂の痕跡、とも言われています。

おそらくドレスデンの建造物に刻まれた黒ずみのいずれかにも、人間が燃え上がったことによって刻まれたものがあることでしょう。

人を焼き殺す行為ってのは確かに戦略的には効率が良いけど、あまりにも非人道的だ。昔の火あぶりの刑になった人だって、別に生きたまま焼かれたというよりも一酸化炭素とか煙で窒息死してからじわじわ焼かれていくと言いますし。。。

戦場で火炎放射器が使用されなくなったのも人道的な観点からです。

それらを鑑みて街を歩くと、また違ったものを感じられる。

実に多くの貴重な美術品が燃やされたことを考えるとなんともいたたまれない気持ちにもなりますね。まあしかしドイツ軍だってあちこちの街を爆破して美術品を略奪してを繰り返したんだから、この時代に文化財保護の価値観を求める方が違っているのかもね。

 

橋を渡り終えたところ、現在立っている広場の向かって右手にはツヴィンガー宮殿がある。ひとまず我々はツヴィンガー宮殿の探索から始めようと思う。

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こちらがツヴィンガー宮殿。

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ん〜。すごく綺麗なんだけど。

こう言ってはなんなのですが、われわれのヨーロッパ滞在期間が長くて感覚が麻痺しているのか、ひどくこざっぱりしていて退屈に感じてしまった。

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中庭もどこかぱッとしないような気がする。

この宮殿自体も空襲で丸焼きにされてしまった過去がある。

戦後は先ほども述べた通り、ドレスデン自体が東ドイツという共産主義陣営に呑まれてしまったことで、このような建造物はブルジョワ的だと罵られることになり、戦後少しずつしか復興が進まなかったというのも多少あるだろう。

近くのエルベ川が氾濫して被害を受けたりもしたし。。。

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こちらが空襲後間もない頃の写真。

先ほどの写真と比べて、現在のどの建物か分かりますか?

屋根が焼け落ちて現在とは比べものにならないですね。たくさんの芸術品が失われてしまいました。(ちなみにこれは2枚目の建物)

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↑戦前の美しい宮殿。。。

戦前はもっと綺麗な宮殿だったのかもしれないなぁ。

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でも宮殿のテラスから見た市街地の風景は最高です。

さて、小腹も空いたところでツヴィンガー宮殿を後にし、そろそろご飯にしましょう。やったね。時刻は12時少し前といったところ。腹も減ってんだからそろそろ変わったもん食いたいんだと思っても、ここはドイツ。

提供されるのは何処へ行ってもジャガイモとソーセージとビールと、山盛りのザワークラウト

いやいや上等だ。さすがに飽きてきた感も否めないが俺はこのドイツの頭のおかしい食文化を気に入ってしまっている。

エルベ川のほとりにパラソル付きのテラス席がいくつも並んでいるのが目に飛び込んでくる。そこにはビアーガルテン(要は、ビアガーデン)の文字が刻まれていた。つまり本場のビアガーデンを味わえるチャンスの到来だ。

 どうせ明日はベルリン行って、明後日がドイツの最終日になってしまうのだから、ウクライナに飛び立つ前にビールをたらふく決めようではないか(ビールを飲むためなら言い訳なんかなんでもいい)ということで、我々は意気揚々とそのビアガーデンに入場するのだった。

ちなみに飲み放題とかではなく、屋台まで行って金を払ってビールとか注文するシステム。他にも飯を食うことができたので我々は当然、美味そうな飯も注文する。飯は完成次第、席まで運んでくれるシステム。我々はジョッキ片手にパラソルのテラス席に舞い戻ると、早速呑んだくれる。昼間から飲むビールは最高ってもんだ。

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写真のジョッキのそばに黄色いチップが見えるでしょう?

飲み終えたジョッキと一緒にこのチップを店員さんに手渡すと、なんと一杯3ユーロ(約300円)だったのが、1ユーロ50セント(約150円)で、もう一杯おかわりできるっていうシステム。恐ろしい…150円で500mlもの生ビールを飲めちゃうなんて、そんなお馬鹿なことが許されるのだろうか??ビールは水よりも安いと言われるこの国ならではの文化。俺はもうこの国に骨を埋めたい。

当然、二杯目を受け取った時にも黄色いチップをもらえるから、二杯目以降はずっと150円ってことだ。いかれてるぜ。

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ヴァイスビア

一杯目はピルスナー(透き通った色の、日本でもよく飲まれているビール)だったが、二杯目はドイツらしくヴァイスビアー(白いビールという意味の濁ったビール)を注文。花のような香りが鼻腔を包む。

こっちの方が好きだけど、日本じゃ滅多に生樽では飲めないよね…飲めたとしてもコスパが悪すぎるし。

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そんなところでご飯の到着。

手前のがグラーシュズッペというシチュー。もともとはハンガリーの郷土料理なのだが、チェコやドイツ東部といった中東欧で比較的よく食べられている料理だ。本場ハンガリーのグラーシュ(またはグーヤシュ)はもっとさらさらとしたスープに近い料理なんだとか。ボルシチと一緒で、場所や地域によって作り方や具材、味付けが変わってくるのは興味深い。

ちなみに奥にあるでかいソーセージの入ったスープはカルトッフェルズッペ(つまりじゃがいものスープ)という名前なんだとか。食べてないから味がどんなんだかは分かんないが。

ご飯も食べて、気づけばビールも1リットル飲んでいた…さすがにもう満足です。

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小鳥が二匹一緒に水浴びしててすごく可愛かった。。。

ビアガルテンを出て、我々は街の散策を本格的に開始する。

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何処を撮っても絵になるとはこのことか

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エルベ川は美しいですね

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こういう活気ある街の風景が結局一番好きだ。

さて、いよいよ我々は街の中心部にやって来る。

そこには巨大な教会がそびえ立つ。

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ドレスデンの象徴的存在であり市民たちの心の拠り所ともいえるのが、この聖母教会だ。

大空襲によって喪失してしまった美しいこの教会は長く再建を待ち望む声が叫ばれていたが、実際にそれが実現するのはだいぶ後のことになってしまう。

戦後ドレスデンを統治することになった東ドイツのような共産国ではキリスト教をはじめとする宗教全てを否定し、その厳しい思想が教会再建を阻むとても大きな障壁となっていたのだ。

聖母教会は瓦礫のまま何十年も放置され、痛ましい姿を戦後しばらくの間市民の目にさらし続けてきた。

ところが1990年に東ドイツが崩壊し、東西ドイツが再統合を果たすとようやく教会再建の動きが活発化していくことに。

 

市民団体によって別の場所に保管されていた瓦礫を、在りし日の写真をもとに組み直していく様子は世界最大のジグソーパズルともいわれ、世界から大きな注目を浴びる。教会の写真の中で黒ずんで見える部分がまさしくその古い焼け残った煉瓦や彫刻なのだ。

そうして2005年ようやく教会は元どおりの姿を現し、鐘を打ち鳴らす。

ドレスデン市民はその鐘の音を涙を以て迎える。

 

今回ドレスデンに来たのもこの聖母教会を訪れたかったからに他ならない。

教会内部に入ると…そこには実に美しい光景が広がっていた。

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美しい天蓋

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目に飛び込んでくるのは、非常に荘厳な祭壇。

圧巻の光景だ。敬虔なクリスチャンではないのだが、あまりの荘厳さに神を信仰する人々の気持ちが理解できるような気がしてくる。正直いつまででもこの空間に居られるなあ。

そして驚いたのは何よりこの教会、屋上に上がれるという。

我々は教会をぐるりと一周するような階段(ここはスロープだが)を登って屋上に上がっていく。吹き抜けになっているから真下のホールの様子を伺うことができる。

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ここまで来ると螺旋階段

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ずいぶん高いところまできた

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そうしてようやく登り終えると、、、

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うわーーーーーー

我々は美しいドレスデン市街地を一望することができた。高いところ好きなので毎回高いところに登っては興奮しているような気がするな。

だって仕方ない、高いところから見る風景ってのはやっぱり格別なもの。

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一番のお気に入りなアングル

やっぱり橋とエルベ川コントラストが一番美しいと思う。

 

教会の展望台を満喫したら、再び市街地の探索に向かいます。大忙し。

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東ドイツ時代の信号機が今も稼働する。アンペルマンなんて呼ばれているユニークな人型。

市街地を歩いていくと、こんなものに行き当たる。

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近くでよく観てみると、とても長い壁画だ。

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 どう言う目的でここに描かれたのか、この地域の歴史にそこまで詳しいわけじゃないのでよく分からないが、調べてみると「君主の行列」というタイトルが付けられている。

この辺りはかつてザクセン王国という名で呼ばれていたが、その歴代君主35人を描いたものだとか。

ドレスデンはマイセンという陶磁器で有名。紅茶カップティーポット、一度は手にしてみたいとは思うけど高級品なのでいつ買えるか分からない。いつかは欲しいもんですね。そんなマイセンの陶磁器技術を駆使してタイルに描かれたのがこの壁画。

すげえ。。。これだけで何百億という価値になるだろう。

しかも驚くべきは、あの熾烈な大空襲の被害を免れ、完全な形で現存しているのだとか。

うっとりするほど繊細に描かれているのでドレスデンを訪れた際は是非立ち寄ってみて欲しい。

その後我々はドレスデン市内のデパートに立ち寄って、いろいろお土産物巡りなどをしてみる。

ビールを買ったりした。

 

橋を渡って新市街に。

さようなら旧市街…またいずれは行きたいものです。

 

新市街に戻ると、午前中コインランドリーに取り残してきたままだった洗濯物などを回収する。まあなんとかいい感じに乾く段階までいってたので満足。

意外と海外のランドリーも使えるもんですね。

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新市街の建物もいい感じ

さて、行きは歩きだったが帰りは路面電車を使ってホテルに戻る。

路面電車の乗り方がいまいち分かったような分からないような気持ちになるので、なんだか慣れない。そしてこの不慣れさが、翌日の失敗の原因にもなってしまうのだが…。。。

その話はまた次回です。

 

夕方からさっさと酒盛り初めて明日の予定を確認。

明日はいよいよベルリンへと向かうことになるのか〜〜〜〜。いよいよです。

 

それでは次回もお楽しみに!